「ファイアーエムブレム」シリーズの歴史と買取価格をご紹介
Nintendo Switchで発売されている「ファイアーエムブレム 風花雪月」が人気ですね。
戦争をテーマに描いているのがシリーズの定番ですが、風花雪月もそれに漏れず戦争の悲劇をきっちり描いています。
今回はそんな「ファイアーエムブレム」シリーズの歴史や各ソフトの買取価格ついてご紹介していきたいと思います。
- 1. ファイアーエムブレムシリーズとは?
- 2. 「ファイアーエムブレム」シリーズの歴史
- 2.1. ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣(ファミコン)
- 2.2. ファイアーエムブレム外伝(ファミコン)
- 2.3. ファイアーエムブレム 紋章の謎(スーパーファミコン)
- 2.4. ファイアーエムブレム 聖戦の系譜(スーパーファミコン)
- 2.5. ファイアーエムブレム トラキア776(スーパーファミコン)
- 2.6. ファイアーエムブレム 封印の剣(ゲームボーイアドバンス)
- 2.7. ファイアーエムブレム 烈火の剣(ゲームボーイアドバンス)
- 2.8. ファイアーエムブレム 聖魔の光石(ゲームボーイアドバンス)
- 2.9. ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡(ゲームキューブ)
- 2.10. ファイアーエムブレム 暁の女神(Wii)
- 3. 「ファイアーエムブレム」シリーズの買取価格
- 4. まとめ
ファイアーエムブレムシリーズとは?
ファイアーエムブレム(通称FE)といえば、シミュレーションRPG(SRPG)の代表作といっても過言ではありません。マス目上のマップでキャラクターを操作しながら戦闘を行うのが基本的なシステムです。
本シリーズが特徴付けた要素といえば、キャラクター=ユニットということ。
この当時のシミュレーションゲームは「ユニットは使い捨てであり、ユニット=駒」という認識が強かったのですが、そこに個性を持たせたのは本シリーズがはじめてでしょう。
また、戦闘不能=死亡=キャラクターロストという厳しい制約も本シリーズの特徴です。
「ファイアーエムブレム」シリーズの歴史
そんな「ファイアーエンブレム」シリーズですが、こちらはファミコンで発売されてから現在も続いている人気シリーズです。
そこでまずは「ファイアーエンブレム」シリーズの歴史を紐解いていこうと思います。
ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣(ファミコン)
本作は1990年4月20日にファミコンソフトで発売されました。
この当時のシミュレーションゲームといえば「ファミコンウォーズ」などがありましたが、それらをベースにして先述したユニットの個性を加えたのがこの作品です。他の作品でも見かける「マルス」は本作の主人公です。
キャラクターのHPが0となると死亡してしまい、それ以降ゲーム内で使うことはできなくなるというのはかなりの衝撃でした。
それに加え、仲間の数にも限りがあり「死んだから代わりにほかの誰かを使おう」ということはできないのです。
愛着のあるキャラクターが死んでしまうのはとても辛かったですね。だからでこそストーリーにも重みが増すのですが…「戦争」というテーマを取り扱っているからこそのシステムだと思います。
「リセットすればいいじゃん」と思うかもしれませんが、セーブできるタイミングはかなり限られており、やり直そうとするとそこそこ長いプレイ時間が無駄になってしまうというデメリットもあります。上手いこと作られているなと思いましたね。
他にも武器が壊れたりなど、有限であるという部分がこれでもかと用意されています。そのため、長期的な面で戦略を構築していく必要があります。インパクトを与えたシステムの数々ですが、これらが後の作品にも受け継がれていきます。
ファイアーエムブレム外伝(ファミコン)
本作は1992年3月14日に発売されました。外伝ということで、前作と世界観自体は共有していますが、直接つながりがあるわけではありません。
前作では様々なシステムの関係上、難易度はある程度高めに設定されていました。今作ではある程度プレイヤー側のキャラクターの育成がしやすくなったことで、育成をきちんとこなせばさほど難しくはないようになっています。
しかも前作は敵の数も限りがあったので、どうしても育成を極めることができなかったのです。RPGファンとしては確かに前作の育成に関する仕様はちょっとモヤっとする部分がありましたね。
他にも武器が壊れなくなったなどの変更点があります。普通のRPGに少し寄せていったというような感じですね。
本作は2人の主人公がそれぞれ別々の部隊を率いて別々のルートで進んでいくのですが、この2部隊が交わるのは最後の最後なのです。大抵のゲームだともっと早く合流して力を合わせるのが普通なのですが、片方の部隊がラスボスを前にしてピンチに陥ったところで、もう片方が合流して戦うというとても熱いものです。最高のシチュエーションですね。
こうしてみるとファミコンの2作(暗黒竜と本作)は当時のRPGの中でも異色ながらもきっちり押さえるところは押さえるということができたからこそ人気だったのかもしれません。
ファイアーエムブレム 紋章の謎(スーパーファミコン)
ファミコンで続いたFEシリーズは本作でスーパーファミコンへと移りました。1994年1月21日に発売されました。
本作はFC版「暗黒竜」のリメイク部分と、直接の続編が2つまとめて収録されています。
普通はリメイクというと「ある程度システムは見直すけども、ストーリーは据え置きで、少し追加要素を入れる」という感じなのですが、過去作+1作分のボリュームで発売するのはなかなか珍しいです。
こうした大ボリュームの仕上がりで、今まではFEはニッチなゲーマー向けのゲームという位置づけでしたが、本作によって代表的SRPGまで地位が向上しました。
ストーリーは「暗黒竜」の時点である程度重めの感じでしたが、続編でさらに重厚感のあるストーリーになりました。こうしたストーリーはファンからの人気も高く、様々な媒体で展開されることとなりました。
恐らく本作からFEシリーズをプレイしたという方も多いのではないでしょうか?筆者もFEシリーズの初プレイは本作からでした。筆者の場合はFC版がかなりシビアだったというのも理由でしたが…
善悪だけでは収まりきらない複雑な思いが交錯したストーリーは必見です。
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜(スーパーファミコン)
シリーズの4作品目で、シリーズ全体で見ても異色の作品です。
本作は親子2世代の戦いを描いたストーリーで、非常に壮大な物語です。前半はシグルドを主人公とした「親世代」で、後半は息子のセリスを主人公とした「子世代」に分かれています。
そしてなんといっても特徴的なのは「結婚システム」です。男女のキャラクターは会話イベントを発生させたり、マップ上で共に行動させていたりするとカップルが成立します。
カップルが結婚して子供を産み、その子供が後に子世代のシナリオで活躍することになります。カップリングは基本的に自由なので、様々な組み合わせで楽しむことが出来ます。
FEシリーズはキャラクターの個性がしっかりと立っているので、こういったシステムは非常にマッチしたとも言えます。
その他には、「剣は斧に強く、斧は槍に強く、槍は剣に強い」という後の作品全てに導入された「3すくみ」システムが登場しました。このシステムにより、戦略性が高いゲームとなりました。
他のRPGとは一線を画した出来で、普通のRPGに飽きた人にはおすすめの作品です。
ファイアーエムブレム トラキア776(スーパーファミコン)
こちらはSFCの中でも後期に発売されました。加えてシリーズ屈指の高難易度を誇るということもあり、本作品だけは未プレイという方もいるかもしれませんね。発売日は1999年8月28日です。
ちなみに最初はSFメモリカセットへの書き込んであるバージョンと、特典付きでのバージョンの2つがありました。その後すぐにローソンのLoppiで書き込めるようになりました。通常のカセット版は2000年1月21日の発売でした。
既に次世代機も続々出ていることや、SFメモリカセットによる販売の方が先であったことなど、若干広まりにくかったという背景もありました。
難易度高騰の原因としては、資金が稼ぎづらいことや、運要素の強さなどが挙げられます。
特に運要素についてはシミュレーションゲーム全体を通してもなかなか厳しめの部類です。命中率と回避率に100%と0%が存在しないため、絶対ということがありえないのです。敵からの攻撃が当たらないと思っているときに限って当たってしまう不思議。これぞまさにシミュレーションあるある。
資金については、敵を捕らえてアイテムを奪って売却するのが基本スタイルになってしまいます。普通に倒すとまあお金がたりない。主人公一行は強盗集団にならざるを得ません。
全体を通して極端な難易度の場面が多いので、難しめではあるものの、きっちり強盗敵を捕らえてアイテムを手に入れていけば、自由に育成もできる部分はあるので、慣れていくとハマること間違いなしです。
ファイアーエムブレム 封印の剣(ゲームボーイアドバンス)
ハードをGBAへと移し、お手軽にFEが楽しめるようになりました。
難易度という面で見てもトラキアと比べるとある程度低めになっています(トラキアと比べると、ですが)。スマブラなどでも登場する「ロイ」は本作の主人公です。
前作では主人公が一度落ちぶれてしまったということもあり強盗集団であることも拍車をかけ、どこかアウトローなシナリオでしたが、本作は「紋章の謎」の頃の世界観に戻りました。とはいえ「紋章の謎」ほど重いシナリオでもないので、本作からFEを始めるのもいいと思います。
携帯機シリーズは総じて攻撃をよけ易くなっており、支援の効果も上がっているなど、味方側に追い風を呼ぶシステムになっています。
他にも初心者救済的な要素もあります。それでいて要所要所で手ごわい部分もあるので、経験者でも楽しめるようになっています。
ファイアーエムブレム 烈火の剣(ゲームボーイアドバンス)
携帯機で登場した前作に続き、本作もGBAで発売されました。
本作はシリーズ全体を通しても難易度は低めに設定されており、チュートリアルも分かりやすくなったため、より初心者向けになりました。
これまでのシリーズではどこか尖ったシステムがありましたが、そういった面も結構抑えられています。特にこれまではキャラクターによってはどうしても弱くなってしまうようなことが起こっていましたが、本作では誰を使っても問題ないレベルになっています。
FEシリーズはストーリーがどの作品でもしっかりしているが故に、魅力あるキャラクターも多いので、所謂「弱いけど魅力あるキャラ」を使う一部ファンにとってはなかなか茨の道となってしまうこともありました。これが是正されたのは本当に大きいと思います。前作だと主人公のロイがどうしても中盤で力不足になってしまうことがありました。主人公なのに…
ストーリー自体は前作の前日譚という位置づけですが、知らなくても楽しめるようになっています。
ファイアーエムブレム 聖魔の光石(ゲームボーイアドバンス)
本作は既にゲームキューブで「蒼炎の軌跡」が発表されている中での発売ということで、「まだ携帯機で出るの!?」と思った方もいるのではないでしょうか。
ここまで携帯機の特徴として難易度がある程度抑えられているという面を強調してきましたが、本作は前2作と比べても更に低めです。キャラクターの強さがある程度調整されたのもありますが、全体的に敵が弱くなりました。
これまでは簡単ながらもそれなりに難所自体はあったのですが、本作はそういった部分もあまりないので、シリーズ一といってもいい低難易度になっています。もちろん難易度選択もできるので、経験者向けにもなっています。
本作は主人公が双子なのでが2人います。主人公が2人いて、終盤まで合流できないというのは、FCの外伝を彷彿とさせますね。
個人的にはクリア後の自由度の高さが印象的ですね。これまではクリア後の引継ぎがなかったので、クリアしたらそれで終わりというちょっと味気ないところがありました。やりこみ派にはありがたいです。FCの外伝が好きな方は本作をプレイしてみてもいいかもしれません。
ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡(ゲームキューブ)
FEシリーズでは初の3Dグラフィックです。ちなみに発売日は2005年4月20日ですが、この当時はGCの末期にあたり、FEはGBAでの作品が続いたこともあって、本作を大きく期待している方もいらっしゃったのではないでしょうか。据え置き機での登場はSFCのトラキアから実に5年ぶりになります。
GBAのシリーズと比べると、難易度は少し高めになっていますが、SFC以前のシリーズをプレイした方にとってはそこまで難しくないかもしれません。拠点やスキルなど、これまでのシリーズにあったシステムの粗を改善し、戦略性や利便性を高めた取り組みがされています。
主人公の「アイク」はこれまでの主人公たちとは異なる熱血漢タイプで、次世代機であるWiiのスマブラXにも登場するなど、人気の高いキャラクターです。
残念なのは先述したようにGCの末期ということもあり、販売数が少なかったことですね。難易度も程よく、UIの面でも非常に遊びやすい作品なだけに惜しまれるところです。
ファイアーエムブレム 暁の女神(Wii)
前作「蒼炎の軌跡」の続編にあたり、前作で登場したキャラも続投し、ボリュームも圧倒的に増えた作品です。前作で回収できなかった伏線が本作で大体回収されるので、ぜひ前作はプレイしてほしいところです。前作の価格が高騰したのはたぶん本作のせい。
実はこれまでなかったのが不思議なところですが、SRPGでは結構採用されている「高低差」のシステムが初めてFEで採用されました。筆者はSRPGだとスクウェアの「ファイナルファンタジータクティクス」が結構好きなのですが、この作品でも高低差があり、上手く活用すれば一方的に敵を仕留められます。FEではなんでこれまでなかったんでしょうか。
とにかくグラフィックの進化はこれまでと比べるとすさまじいもので、戦闘シーンは飛ばさずに見てほしいところです。さすが次世代機。しかもWiiの中でも比較的初期の作品だというのですから驚きです。
「ファイアーエムブレム」シリーズの買取価格
ファイアーエンブレム 暗黒竜と光の剣(ファミコン):300円
ファイアーエンブレム 外伝(ファミコン):600円
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜(スーファミ):430円
ファイアーエムブレム 紋章の謎(スーファミ):445円
ファイアーエムブレム トラキア776(スーファミ):13,000円
ファイアーエンブレム 烈火の剣(GBA):1,347円
ファイアーエンブレム 封印の剣(GBA):1,130円
ファイアーエンブレム 聖魔の光石(GBA):1,109円
ファイアーエンブレム 蒼炎の軌跡(ゲームキューブ):1,488円
ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣(DS):305円
ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 光と影の英雄(DS):811円
ファイアーエムブレム 暁の女神(Wii):321円
※掲載の価格は2024年9月現在の買取価格です。汚れや傷の程度により、減額の対象となる場合がございます。
まとめ
風花雪月の発売でまだまだ人気冷めやらぬ本シリーズを紹介させていただきました。
余談ですがFEシリーズは結構発売延期をすることが多く、初代からトラキアまでは全て発売延期をしています。
それだけクオリティを求めたということでしょうね。